ガスコンロ+フライパンリフロー

発注していた基板が届いたので部品の実装をした。
ホットプレートを持っていないのでガスコンロとフライパンでできないか挑戦してみた。ネット上にほとんど情報が無かったのでうまく行くか不安だったが、無事にリフローできた。
JLCPCBから届いた基板の品質は思ったよりかなり良く、10枚で12000円ほどだったのだがこの値段でこの品質なら文句なしだ。

以下に基板の品質とガスコンロ+フライパンでリフローをする手順を書いていく。
フライパンは空焚きすることになるのでコーティングが剥がれる可能性があることに注意してほしい。



梱包状態。注文してから製造完了まで5日。恐るべき速さである。製造場所は中国の深センだが今荒れている香港を経由したためか届くのに10日かかり、手元に来るまで合計15日かかった。



基板の出来。4層基板、ENIG仕上げ。



基板と一緒に注文したステンシル。0.5mmピッチのICがあるため電解研磨ありで注文した。



ねじ穴をステンシルの位置決め用に使ったが、ピン(テーパのついたドライバービット)が邪魔でソルダーペースト(クリームはんだ)を塗るのに若干苦労した。



ソルダーペーストを塗った後。初めてにしてはうまくできた方だと思う。



部品を基板の上に載せた。ここが一番時間がかかった。背の低い部品から載せていこう。



フライパンの上にアルミホイルを敷き、その上に基板を置いてガスコンロの火をつけ、弱火で熱した。アマゾンで1500円で買った放射温度計を使い、基板表面の温度を測りながら様子を見ていた。安物のせいかICのパッケージの上にポインタを当てないとまともな温度が表示されなかった。フライパンの蓋をしないとなかなか温度が上がらない。
放射温度計で190℃と表示された頃にはんだが溶け始めた。はんだの融点は183℃とパッケージに書かれていたので妥当なところか。
はんだが溶け始めてから、さらに2,3分ほど弱火のまま熱し続けて火を消した。
ICではんだがブリッジしてしまっていたので、後ではんだ吸い取り線で取り除いた。はんだをもう少しうまく塗れば改善するかもしれない。



その後恐る恐る電源を入れ、無事にPCからマイコンを認識するところまでは確認した。あとは他の回路が正常に動いてくれることを祈るのみだ。